こんにちは、Dad Edit Lifeのパパです。
私は普段、自動車部品の「試作メーカー」に勤めています。 量産前のプロトタイプを作る工場で、部品を固定するための「治具(ジグ)」を設計し、0.1mm単位の精度と戦いながら、火花を散らして溶接をする。 そんな「モノづくり」の世界で生きています。
しかし、家に帰ってデスクに向かう時だけは、世界的なDJ「Avicii」になったつもりでいます。
実は去年の夏頃、ずっと憧れていた「DTM(音楽制作)」を始めました。 私の音楽経験は「小6のリコーダー」で止まっています。ピアノなんて弾けませんし、楽譜も読めません。
それでも、「形から入る」ことに関しては誰にも負けない自信があります。 今日は、リコーダー止まりの34歳パパが、Aviciiに近づくためだけに半年かけて揃えた「夢を叶えるためのコックピット(DTM環境)」をご紹介します。
すべては「City Lights」に近づくために
私がDTMを始めた最大の理由。それはアーティスト「Avicii」への強烈な憧れ、そして「自分への強烈な苛立ち」でした。
私が一番好きな曲に、『City Lights』という曲があります。
仕事でクタクタになって帰る夜の車内。 暗がりの道を走りながら、流れてくる『City Lights』の美しいメロディに合わせて、街灯や店の明かり、対向車のライトが流れていく。
その光景があまりに美しくて、感動すると同時に、ふと黒い感情が湧き上がってきました。
「こんなに素晴らしい曲を生み出している人がいるのに、俺は毎日なにをしているんだ?」
日々、与えられたコンテンツを消費するだけ。 自分の時間を使って、なにも生み出せていない。 ただ会社と家を往復して、歳をとっていくだけなのか?
その時に感じた、「消費するだけの生活への苛立ち」と「このまま終わる不安感」。 それが、私が34歳にしてDAW(作曲ソフト)を買った一番の動機でした。
「俺も、なにかを生み出す側(クリエイター)になりたい」
その一心で選んだ、頼れる相棒たちを紹介します。
DAW:FL Studio(地道な打ち込みの日々)

作曲ソフト(DAW)は、Image-Line社の「FL Studio」を選びました。理由は単純明快。Aviciiが生前愛用していたソフトだからです。 憧れのヒーローと同じ道具を使う。これ以上の理由が必要でしょうか?(いや、ない)
「スタンプ」には頼らない
FL Studioには、理論を知らなくてもコード(和音)を一発で置ける「スタンプ機能」のような便利なものもあります。 でも、私はそれは使いませんでした。
「Aviciiと同じ思考回路になりたい」と思ったからです。
この半年間、「Sound Quest」というサイトで音楽理論を少しずつ勉強しました。 「ここはマイナーコードなのか」「ここで転調しているのか」 そうやって一つ一つ理解しながら、ピアノロール(楽譜画面)にマウスでポチポチと音を置いていく。
0.1mmの図面を引くのと同じで、地味な作業です。 でも、自分で置いた音が重なって、それっぽいメロディになった瞬間の快感は、消費する側では味わえなかったものです。
オーディオインターフェース:MOTU M2
PCからの音を高音質で出力するための「オーディオインターフェース」は、MOTU (モツ) の「M2」を使っています。
DTM界隈では「コスパ最強」と評判の機種ですが、私がこれを選んだ理由はもっと感覚的なものです。
液晶メーターが「男心」をくすぐる
一番のお気に入りは、フロントにある「液晶レベルメーター」です。

音に合わせてこのメーターがピョコピョコ動くのが、最高にカッコいい。 ただ音楽を聴いているだけでも、デスクにこれが光っているだけで「スタジオ感」が出ます。 インテリアとしても、所有欲を満たしてくれる最高のガジェットです。
もちろん音質も素晴らしく、今まで聞こえなかったシンセサイザーの粒立ちまでハッキリ見えます。 Aviciiの作り込みの凄さを再確認するための顕微鏡みたいな存在です。
ヘッドホン:YAMAHA HPH-MT8

モニターヘッドホンは、YAMAHAの「HPH-MT8」を愛用しています。
ネットの口コミを見ると、「350gもあるから重い」「首が疲れる」という意見をちらほら見かけます。 しかし、これに関しては現場作業員の私から一言言わせてください。
「いやいや、安全ヘルメットに比べれば空気みたいなもんです」
私は普段、工場の現場では安全ヘルメットを被り、溶接作業の時はさらに重い「溶接面」を被って仕事をしています。 あの、首の筋肉を常に緊張させるズッシリとした装備に比べれば、このヘッドホンの重さなんて「帽子」レベルです。
2時間ぶっ通しで作業していても、首が痛くなることなんてありません。 もし「重そうだな……」と迷っている方がいたら、安心してください。溶接工のお墨付きです。
MIDIキーボード:Novation FLkey 37

そして、MIDIキーボードは「FLkey 37」。 名前の通り、FL Studio専用に設計されたキーボードです。
私はピアノなんて全く弾けませんし、実はこのキーボードについている「ツマミ」も今のところ全く使っていません。 ではなぜ買ったのか?
理由は、「音色選びのストレスを消すため」です。
キーボードがないと、音色を変えるたびにマウスでピアノロールを開いて、再生ボタンを押して確認しないといけません。 しかも、ソフト上で音色を切り替えると、再生されるまでに一瞬の「ラグ」が発生したりして、テンポが悪くなるのが嫌でした。
試作屋は「効率」にこだわる
キーボードがあれば、左手で鍵盤を適当に押さえながら、右手で次々と音色を切り替えていけます。 「この音じゃない、これでもない、あ、これだ!」 この判断スピードが爆速になります。
曲は作れなくても、音を選ぶ「耳」だけはこだわりたい。 思考を止めずに作業に没頭するために、この投資は正解でした。
まとめ:道具は揃った。あとはやるだけ。
- DAW: FL Studio(Aviciiと同じ)
- IF: MOTU M2(見た目最高)
- Headphone: YAMAHA HPH-MT8(ヘルメットより軽い)
- Keyboard: FLkey 37(効率化の要)
どうでしょう。機材だけ見れば、今すぐにでも名曲が生まれそうなラインナップです。(総額いくらかかったかは、妻には絶対に言えませんが……)
「消費する側」から「生み出す側」へ。 その壁を越えるために、私はまず形から入りました。
夜の車の中で感じたあの「苛立ち」を、いつか作品に変えられるように。 この素晴らしい相棒たちと一緒に、少しずつAviciiの背中を追いかけていこうと思います。
